- 学生時代から陽キャと呼ばれていて、人と話すことが得意
- 営業の仕事に向いていると思い就職したが、思うような結果が出せていない
- 自分は営業に向いていないのかもしれない
このように、「陽キャ=営業が得意」という考えから営業職に就いたものの、結果が出ず悩んでいる人は多いです。
これは、陽キャの強みが活かせる戦場で、活かせる戦い方ができていないため発生している悩みです。
私が現在、営業スキルを使って独立をしています。
多くの営業マンと関わる中で、陽キャと呼ばれる人の中にも、営業で成功している人と、していない人を見てきました。
この記事では、成功する人としない人はどのような差があるのか、成功するにはどのような行動が必要なのかを解説します。
「陽キャ=営業に向いている」と思っていたが、結果が出ていない人の助けになる記事になっています。
是非最後まで読んでいただき、今一度あなたの営業としての戦略を考え直すきっかけとしてください。
陽キャに向いている戦い方を実践できれば、あなたの成功に大きく近づきます。
営業の、陽キャ、陰キャ論争は本質とは関係のない議論
まず結論ですが、陽キャであっても、陰キャであっても、それだけで営業の向き不向きの判断はできません。
営業に必須の素養はもっと別の部分にあります。
営業にあったらいい能力はありますが、それもどちらのタイプだけが持っている、というわけではなく、それぞれが持っています。
まずは陽キャ、陰キャ論争に関して、これまで営業をしてきた経験をもとに、私の考えをお伝えします。
営業の、陽キャ、陰キャ論争とは何か
そもそも、営業の陽キャ、陰キャ論争は、以下の認識が前提として語られています。
- 陽キャは営業が向いている
- 陰キャは営業が向いていない
実際私のブログでも、「陰キャ 営業」「陽キャ 営業」のような文言でよく調べられています。
特に4月にアクセスが伸びる傾向にあるため、新卒1年目の人が予期せず営業職へ配属された際に調べていると考えられます。
営業と聞くと、とてもハードなイメージがあり、自分の性格でもやっていけるのか、心配なのだと思います。
ただ何度も言いますが、例え周りから陰キャと呼ばれている人でも、営業で優れた成績を出すことはできます。
逆に陽キャと呼ばれている人でも、営業になると全くうまくいかない、という人もいます。
「陽キャ・陰キャ」という分類と、「営業の向き・不向き」は関係がないことをご認識ください。
なぜ陽キャが営業に向いていると言われるのか
この議論では、陽キャ=明るく元気、話すことが得意だから営業に向いている、という意見が最も多いです。
これは「お客様と話す=営業はトークが重要」という間違った認識から生まれている意見です。
営業に必要なのはトーク力ではなく、ヒアリング力です。
営業がお笑い芸人のように、お客様を楽しませて、笑顔にすることが仕事であればトーク力が必要です。
しかし営業の仕事はお客様の課題を解決し、事業を前に勧めるお手伝いをすることです。よって、明るく元気ではなくても、トーク力に自信がなくても、営業は可能です。
もちろん、性格によって、戦う戦場を変える必要があるため、その点は後述します。
陽キャでも戦う戦場を誤れば間違いなく失敗します。慢心せず、卑屈にならず、戦略をもって営業という仕事に取り組んでください。
営業に必要な本質的な要素は陰キャでも陽キャでも持っている
私は営業の本質は究極のサービス業だと考えています。
先ほども記載した通り、営業の仕事はお客様の課題解決です。
自分の抱える課題ではないものを、一生懸命に様々なアプローチで解決する必要があります。よって営業には誰かのために何かすることが好きか、という点が最も重要な素養になるのです。
お客様に尽くすことが嫌いな場合、仕事のやりがいを感じることが難しいです。そのような人は、どれだけ営業の能力があっても長くは続けられない仕事です。
この能力は陽キャ、陰キャに関わらず、誰もが等しく持っている可能性がある素養です。この素養さえあれば、あとは自分の特徴を活かした営業をすればいいだけなのです。
陽キャでも、陰キャでも、営業に必要な素養を持っていれば営業として成功できます。ただし、戦い方は異なるので注意が必要です。
陽キャが営業に向いている理由5選
営業は陽キャの方がいいと言われる、理由は以下5つの特徴が関係しています。
- 自分への自信を持っている
- 明るく表情が豊か
- 人と話をするのが好き、得意
- ポジティブ
- 人間関係をうまく回すことが得意
まずは強みを理解することで、強みを活かした営業方法をイメージしてください。
自分への自信を持っている
自分に対する自信を持っている、というのは営業をする上で非常に重要な力です。
なぜなら、自信がなさそうに提案された商品やサービスをお客様が購入することはないためです。
営業はよく「自信がある人は売れる」と言われます。自信があるから売れるのか、売れるから自信があるのか、鶏と卵のような話で難しいと感じる人は多く、実践が難しい要素です。
よって最初から自信を持てるは、自信を持てない人よりも有利と言えます。また、売れるからさらに自信がつく、という好循環で、ライバルにどんどん差をつけることができます。
明るく表情が豊か
明るく表情が豊かな人は、人からの第一印象が良くなる傾向にあります。
お客様は人間です。商品やサービスを利用するとき、その購入する物よりも、誰から買うかが影響することも多々あります。
- 同じくらいの価格や機能であれば、好きな人から購入したい
- 多少高くても、信頼できる人から購入した方が安心
などというように、「人」という要素は購入決定に影響を与えます。
加えて第一印象とは不思議なもので、それが良いとその後の多少のミスは許される傾向にあります。
よく入社して3ヶ月間は死に物狂いで働くべき、ということがあります。理由として最初にスキルを身につければあとが楽になる、という理由があります。
ただそれだけでなく、最初に真面目な印象を与えておけば、その後多少サボろうが、サボっていると疑われなくなります。逆に最初の印象が悪いと、後からの逆転には、第一印象を良くするための努力の、倍以上の努力をする必要が出てくるのです。
第一印象はあらゆる場面で大切です。自然と第一印象が良くなる人は、一種の才能だと自覚し、上手く使いましょう。
人と話をするのが好き、得意
人と話すことが好きで得意な人は、お客様との距離を積めるのが上手なため、相談をしやすい人、というポジションになりやすいです。
営業で大切なのはヒアリング能力ですが、相手から情報を引き出すためには下地が必要になります。
全く知らない人へ自分の悩みを話さないと思いますが、それと同じ現象が現場でも起こり得ます。
また、人と話すのが好きな人は、積極的にお客様と対話しようとします。時には上手くいかず、失敗することもあると思いますが、挑戦をしない人よりは経験値を多く積むことができます。
ポジティブ
お客様に購入していただけないこと=失敗とすると、営業は基本的には失敗することの方が多いです。
どんなに優れた営業マンでも、受注率が5割を超えることはまずないと言われています。要するに、半分以上の商談は失敗する、と考えられます。
いちいち落ち込んでいては、メンタルがもたなくなります。
よってポジティブという要素が非常に重要になります。
失敗も一つの経験値、断られて当たり前、というように、前向きに捉え、次の行動に繋げていくことが大切です。
断られることが多い以上、営業で成果を出すためには、ある程度の量は必要です。ポジティブな人ほど、失敗から次の行動までのスピードも速いことから、成績も良くなる傾向にあります。
何より、精神的に追い詰められるとことが少ないため、長く営業を続けることができます。
ストレスコントロールは営業に必須の能力です。後天的にも身につけるべき能力のため、最初から身につけている人は強いです。
人間関係をうまく回すことが得意
営業はお客様だけでなく、社内の様々な部門と協力しながら仕事をする必要があります。
例えば、
- 製造部門:納期調整
- 企画部門:新商品の提案
- ファイナンス:与信管理
- 法務:契約関係
のような形で、関わる部門は多岐にわたります。
部門ごとにそれぞれ優先すべき事項が異なる中で、一人のお客様のために協力をしてもらう必要があります。この点は人関わることが得意で、慕われやすい陽キャの人はアドバンテージがあります。
先ほどもお伝えしたように、人は内容よりも、誰からの依頼か、という点を重視するためです。人との関わりの中で強みを発揮する人に向いている作業となります。
陽キャが営業に向いていない理由3選
営業は陽キャの方がいいと言われていますが、向いていない点も多々あります。
具体的位は以下3点の特徴が向いていない、弱みになる点です。
- 自分がメインで話してしまうことが多い
- 軽い印象を与えてしまうことがある
- ゴリ押しの営業スタイルに固執しやすい
しっかりと弱い部分も理解し、自分を過信しすぎないように行動することが大切です。
自分がメインで話してしまうことが多い
陽キャの人は、トーク力があり、お客様にも楽しんでいただけることから、ついつい話し過ぎてしまう傾向があります。
時間を使って、話も盛り上がったのに、重要な話を何も聞けていない、このような状況に陥ることがあります。
もちろん、お客様との関係性を気づくために、情報を提供している段階では、あなたが話す時間が長くなることも仕方ありません。(先ほども記載したように、信用がないと本当のことは話してもらえないため)。
一方である程度関係ができたあとは、話す時間はお客様の方が長いことが理想です。
ただ注意が必要な点として、お客様がメインで喋るが、会話の主導権はあなた、ということです。
お客様から欲しい情報を話してもらうために、会話をしているのです。その情報が聞き出せるように誘導することはあなたの仕事だとご認識ください。
軽い印象を与えてしまうことがある
明るく元気な営業マンは、時として軽い人のようにとらわれることがあります。
これはあなたに原因があるというよりも、相手との相性なので、ある程度は受け入れるしかないです。
軽い人という印象を与えるデメリットは、あなたの発する言葉が軽くなることです。あなたが真剣に時間を使って考えたことも、口から適当に言っている、と思われることがあります。
もちろん、あなたのその明るさが、いい方向で捉えられることも多いため、割り切りは必要です。
ただ少し変える工夫をするとすれば、以下を試してみてください。
「お客様のテンションよりも一つ高い程度の、声のトーンや身振り手振りを心がける」
人は自分よりもテンションが高すぎる人を軽い人、自分よりもテンションが低い人を暗い人と考える傾向にあります。よって相手に合わせることを意識することで、少し改善されるはずです。
ここでのポイントは、お客様より少し高くすることです。営業としては会話が弾んだ方が制約には近づくため、お客様を乗り気にさせる必要があります。よって少しずつ引き上げるイメージで会話ができるとよりいい商談になります。
明るく元気な点は、陽キャの良い点でもあります。全て変えるのではなく、上手く使いこなすようにしてください。
ゴリ押しの営業スタイルに固執しやすい
陽キャの人は、自分のトーク力でもある程度売ることができるため、その売り方に固執しがちな傾向があります。
これは自分への自信も影響しています。
ある程度の成績で良ければ、あなたのやり方で達成することも可能かもしれません。一方で突き抜けた存在になりたい場合、お客様に合わせた引き出しを用意しておくことが非常に重要になります。
押しと勢いに弱いお客様もいれば、慎重に論理的な検討をした上で決めるお客様もいます。どちらにも対応できるようにしておくことで、本来獲得できる受注の取りこぼしがなくなります。
陽キャではなくても得意、不得意はありますが、自分に自信がある、かつ一定の成果は出ていることから、他のやり方を取り入れない人が陽キャには多いため注意が必要です。
素直に他のやり方を真似して、取り入れることも重要な要素なので、意識することが大切です。
素直さは全てのビジネスに必要な能力です。この点は絶対に直すように心がけてください。
陽キャが取るべき営業の戦略
陽キャは自分の強みを活かし、自分の弱みを補っていくような戦略を取る必要があります。
陽キャの方は自分の力を過信し、営業としての成長戦略を立てない方が非常に多いです。
ただここまでの述べたように、陽キャにも営業に向いていない要素は多くあります。営業として稼いでいくためには戦略が必要です。
私の考える陽キャの人向けの戦略を記載するので是非実践してください。
自分の得意な戦場で戦うことを意識する
陽キャが得意なお客様や商品・サービスを扱える戦場を選ぶことが非常に大切です。
戦う場所があっていればそれだけで成功のハードルがグッと下がります。
正しい場所で、正しい努力をするために、まずは選ぶべき戦場を間違わないように意識しましょう。陽キャに向いている戦場は以下の通りです。
- BtoB(対企業)よりもBtoC(対個人)
- サブスクよりも売り切り
- カスタム品よりもデフォルト品
BtoB(対企業)よりもBtoC(対個人)
企業相手の営業の場合、直接的な担当者が決裁権を持っていないことが多いです。あるいは決裁権を持っていても、社内で相談の上で決定をすることになります。
そのため、あなたの人間性やトーク力で直接的な担当者に気に入られても、後ろにいる人には刺さりません。
もちろん、決裁権を持つ人と仲良くなり、優先的に情報をもらうことは大切ですが、あなたの強みがクリティカルに受注へ影響を与えるわけではありません。
よって目の前の人が一人で決める、あるいは家族で決める個人のお客様を対象とした方が、より強みを活かしやすいです。
カスタム品よりもデフォルト品
デフォルト品(顧客ごとのカスタマイズがない商品)は比較的短い期間で受注が決まることが多いため、陽キャの強みを活かしやすいです。
カスタム品の場合、長い時間をかけて要件を詰めていく必要があります。
そのため、第一印象というあなたのアドバンテージが徐々になくなっていきます。
他の営業マンも時間をかけて印象操作ができるためです。先行逃げ切りの方が陽キャの強みを活かすという点では、デフォルト品が向いていると考えられます。
サブスクよりも売り切り
売り切りの方が基本的にはあなたの営業マンとしての評価が上がりやすいです。なぜなら、その場の売上であなたの評価が決定するためです。
一方でサブスク型の場合、長期契約をしてもらって初めてあなたの成績となります。
あなたを好きで契約をしたお客様も、契約後2ヶ月、3ヶ月経過し、あなたとの接点が薄くなれば、他のサービスに切り替える可能性があります。
人間性で契約ができる点は強みですが、長期契約がないと赤字になることも多いのがサブスクの特徴です。受注はできても評価につながりにくい、というのが陽キャにとってのサブスクです。
これらの理由により売り切り商品をおすすめしています。
戦う戦場次第で、必要な努力の量が大幅に変わります。戦場の選択は慎重に行い、間違った際には素早く移動しましょう。
トーク力ではなく、ヒアリング力を鍛える
成長戦略として、上手く話をする力ではなく、うまく質問をする能力を伸ばしてください。
ヒアリング能力は話を聞く能力ではなく、うまく質問する能力です。
この能力とあなたの人間性という強みを合わせれば、初回商談で重要なことを聞き出せる優れた営業マンになることができます。
営業にとって情報は最も重要な武器です。お客様の情報を知らなければ正しい提案はできません。
質問力を磨くことをあなたの成長戦略の核としてください。
質よりも数で勝負する
陽キャの行動力とスタートダッシュの強さを活かし、質よりも数で勝負することをおすすめします。
質の勝負となった場合、より論理的な戦いになることが多いです。その場合、あなたの武器が活きなくなります。
もちろん論理的思考力を鍛えることは大切です。ただ身につけたとしても、量で戦った方がいいです。
なぜなら量の世界では、あなたの人間性と身につけた論理性をどちらも活かせるためです。
一方で質の勝負なると、身につけた論理性だけの勝負になり、あなたの武器がもったいないです。
よって陽キャは質をあげつつも、量を下げないことを最優先として考えて行動していくべきです。
正しい場所で、正しい努力をすることが重要です。陽キャの人も努力を怠れば成功できないため、注意しましょう。
陽キャでも油断せずに営業に取り組むべき!
陽キャ=営業が得意、というイメージが正しい場合と正しくない場合があることをご理解いただけたかと思います。
もし、あなたが今戦っている戦場や営業手法が強みを活かせない環境であれば、環境を変えることをおすすめします。
同じ会社にいて、やり方を変えられる場合はそれでも問題ありません。
もし今の会社では強みを活かせない、そう思うのであれば転職を視野にすぐにでも動きましょう。勝つための環境選びは何よりも大切です。
転職を考えた際に始めるべきことをまとめた記事は以下になります。
自分で行う準備だけでなく、プロの力も借りるべきです。以下記事に営業が転職エージェントを使う理由と、営業におすすめする転職エージェントをまとめています。ご参考ください。
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