全ての会社で行われている営業会議、皆さんは忙しい時間を縫って参加をしていると思います。
しかしながら以下のような考えを誰しも一度は持ったことがあるのではないでしょうか?
- 無駄な会議が多い
- この会議に出ている意味ある?
- この会議は何のために行われているのだろう
営業担当として、日々時間やノルマと戦っている中、こんな無駄なことで時間を使うのは非常にもったいないです。
そこで今回の記事では、営業が度々直面する、非効率な営業会議について、原因と解決策を記載していきます。
無駄な営業会議はなぜ行われるのか
まず大前提として、無駄な会議をしたいと思って、会議を開催している人はいません。
しかしながら世の中には往々にして無駄な会議というのが行われています。
無駄な会議が行われる理由は、会議をしている、この事実で人々は安心するからです。皆んなで考えている気になっているのです。
では無駄な会議とは一体何なのか、私は以下のような会議が無駄な会議だと考えています。
不安を解消するために、何かやった気になるために、何となく設定された会議に意味なんて存在しません。
こういった理由によって、誰も望んでいない無駄な会議が、あらゆる組織で開催されているのです。
この記事を読むとどうなるのか
この記事を読むことで、あなたの会社の無駄な会議を減らすことができるようになります。
会議を開催するのは上司の仕事で、自分たちではコントロールできない、そう思っている人もいるでしょう。
ただこの記事では、会議を開催する人、会議に参加する人、それぞれが実践できる方法を記載します。
役職によって全てを実行するのは難しいかもしれませんが、何か一つでも取り入れて、変化のきっかけとしてください。
会議を開催する立場になった時、有意義な会議を設定するためにも、今から学んでおいて損はないです。
会議を効率化するために行うべきこと6選
私は営業が専門のため、営業の会議に特化した内容が多少含まれているかもしれませんが、ここから述べることの多くは、どんな会議にも当てはまることだと思っています。
ここではまず全体像として、各ステップで行うべきことをざっくりと記載します。詳細は後述しますので、全体の流れを何となくわかるくらいにご確認ください。
プロジェクト開始時に行うべきこと
- ①状況を正しく共有するための仕掛けをする
会議で最も無駄な時間は、資料で共有すればいいことを、会議の場ですり合わせを行う時間です。
なぜ会議の場でこのようなことが起こるのか?
それは、資料ベースの確認では認識齟齬が生まれており、全体で認識を合わせる作業が必要になっているからです。
このような事象を避けるために、プロジェクト開始時に仕掛けをしておく必要があります。
会議前に行うべきこと
- ②会議の目的設定と、目的に沿ったメンバー招集
- ③アジェンダの共有
これは、誰が何のために集まるのか、を具体化する作業になります。
ここが最大のポイントで、会議を効率的かつ意味のあるものにするためには欠かせない作業です。
会議中に行うべきこと
- ④全員に見える形で、議論内容を書き出す
- ⑤次のアクションに繋がる結論を出す
これは、会議中に目的から外れることを避けるために行う作業になります。
また、会議を意味のあるものにするためには、会議をすることで、行動が変わる必要があります。そのためにも次のアクションへの意識をすることが大切です。
会議後に行うべきこと
- ⑥決定事項と宿題事項を共有する
これは最終決定した内容を、文書として形に残して念押しする作業になります。
会議の中で決まったことを、次の会議で忘れている、あるいは覚えているが自分のタスクだと思っていない、ということが往々にして起こりえます。
会議で話しているのだから、理解しているはずだ、という思い込みは捨てた方がいいです。参加者の半分は惰性で参加している、それくらいに思って行動をした方が、大きな抜け漏れは防げます。
なぜ会議の効率を高める必要があるのか
会議は正しく行うことで、プロジェクトの成功確率が大きく上がります。
どの会議にも共通して言える目的は、「会議の後からの行動が、目標達成に向けて正しい方向に変わること」です。
よって目標達成に向けて、正しく会議を行うことは必要不可欠になります。
特に営業は日々のノルマに追われ、全体像が見えなくなりがちです。目的を再認識し、自分の行動を見つめ直す機会は必ず必要です。
この後に続く具体的な実践方法を一つずつでも取り入れることで、意味のある会議を作るきっかけとしてください。
具体的な実践方法
ここからは先ほど紹介した6個の方法をそれぞれ具体的に解説していきます。
①状況を正しく共有するための仕掛けをする
まずは活動をするにあたり、社内で状況把握をするための共通言語を作っておく必要があります。
特に営業にとってこの作業は非常に重要になります。
例)営業会議で、営業が上手くいっている、上手くいっていない、を確認する場合
Aさん:○社様は順調に進んでいます。(1回訪問して、次のアポを取った段階)
Bさん:○社様は順調に進んでいます。(3回訪問し、決済者との面談も完了。予算も把握している)
このように全く違う状況でも、受ける報告が同じ、というような状況が起こりえます。
人によって判断基準は異なるため、しっかり状況を把握することが大切です。ただ、細かく会議で確認するのは非常に非効率な会議になります。だからこそ、社内の共通言語が必要になるのです。
社内の共通言語とは、難しいものではなく、アルファベットで各フェーズを表す、などでも問題ありません。
A:初回訪問、B:2回以上訪問、C:決済者と面談、Z:5回以上面談したが、決済者を握れず
こんな形で誰もが認識のずれなく、状況の報告や把握ができるものを作成しましょう。
②会議の目的設定と、目的に沿ったメンバー招集
会議の目的を決めることは基本中の基本です。そして会議の目的とは、その会議のゴールを意味しています。
この目的を決めること以上に、皆さんできていないのは、目的に沿ったメンバー招集です。
例)営業戦略の全体方針を決める会議の場合
こういった会議の際に、メンバーレベルの意見も取り入れたいから、という理由で多くの人を集める人がいますが、これが非効率の始まりです。基本は会議にでた全員が議論に参加していることです。よって議論に参加する可能性が低い人を念の為集めるのはやめるべきです。
メンバーの意見を取り入れたいのであれば、その会議の前にチーム単位での打ち合わせを設定すべきです。その結果を持って、リーダーが会議に参加すればそれで解決します。
(逆にこのような場に経営層まで呼ぶのは無駄)
もちろん、将来のために上位層が行う会議の雰囲気を知っておいて欲しい、というような場合もあるでしょう。ただ毎回参加させる意味はないですし、その意図をメンバー層がしっかりと認識しておく必要があります。
闇雲に人数を集める、人数は多い方がいい、という根拠のない考えや行動は避けるようにしましょう。
③アジェンダの共有
アジェンダは会議の目的(ゴール)までの道筋が分かるように記載します。
例えば、以下のようなアジェンダを作成するイメージです。
会議の目的:Aの実施について決定する
・Aを実施するメリットについて
・Aを実施するデメリットについて
<Aを実施する場合>
実施する上での懸念点と、それに対する対策
<Aを実施しない場合>
他に実施できそうな施策の洗い出し
・ネクストアクションと担当者の決定
アジェンダは議論をコントロールするために作成する、という意識で作成をすることが大切です。
アジェンダで、Aについて話す、だけを記載する人がいますが、それでは全く意味がありません。より具体的に、そのアジェンダを見るだけで当日どのような話をするかイメージできることが大切です。
④全員に見える形で、議論内容を書き出す
- 議論の内容について、認識齟齬をなくす
- 議論が同じ内容の繰り返しになることを防ぐ
このような理由から、全員に見える形でまとめていく必要があります。
同じ内容を聞いても、どのように解釈をするのかは人それぞれです。そのため、まとめながら会議を進めることで、認識齟齬がある場合にその場で指摘してもらいやすくなります。
また議論が白熱すると、議論が同じ内容で堂々巡りすることがよくあります。その内容を全員が見れる形でまとめながら話をすると、同じような発言を避けられて、効率的に議論を前に進めることができるようになります。
⑤次のアクションに繋がる結論を出す
これは文字通り、会議で次のアクションにつながる、あるいは行動に変化がある結論を出すことを指します。
何度か記載している通り、いい会議の条件は、「会議を行った後、メンバーの行動がいい方向に変わる」ことです。
よって会議の終わりには必ずネクストアクションを確認する習慣を持つことが大切です。そういった習慣を作っていくことで、ただ開催しただけの意味のない会議は減っていきます。
⑥決定事項と宿題事項を共有する
最後は会議参加者や、関係する上司を含めて決定事項と宿題事項を文字にして共有します。
会議でネクストアクションや、宿題事項を決めたとしても、全く行動に移せない人が多いです。
- そもそもやる気がない
- 他の人が担当していると勘違いしている
こういった理由から、ずるずると実行が遅れていきます。後者の場合、本人には悪気はなく、単純に勘違いしているだけの場合もあるため中々責めづらい面もあります。
そこで私は、必ず上司を含めて議事録を送付するようにしています。そしてネクストアクションには「誰が」「いつまでに」それを行うのかを明記ます。
ちょっとずるいやり方ですが、上司を含んでいるため、やる気がないでは逃げられないですし、担当を明記することで責任の所在もはっきりさせることができます。
ここまでの内容を実践できたら考えるべきこと
ここまでのコツを実践していただければ、効率的な会議が開催でき、それに伴ってプロジェクトの結果も出すことができるようになります。
そしてこの能力は、プレイヤーとしてだけでなく、マネージャーとしての能力にも繋がっています。
そして営業として成長を実感した時、以下の言葉を思い出してください。営業は一つの会社で留まっていてはいけません。営業として本当に成功を掴むなら、転職or独立をするしかないです。
なぜこのような結論になるのかは、今後より具体的な記事で紹介しますが、そういった選択肢を頭に置いて、まずは結果を出せるように成長していきましょう!
コメント