この記事では、がむしゃらに営業を頑張って来た人が、今後効率的に働くために必要なことをお伝えします。
「若さ」は強力な武器ですが、いつか必ず無くなるものです。だから若い人であっても、効率的に長く働くための術を身につける必要があります。是非この記事を読んで、長期的に活躍するための方法を学んでください。
気合と根性の営業は長続きしない
20代前半に営業配属をされた時、とにかくがむしゃらに、泥臭く成績を求めていた人が多いと思います。営業スキルについて発信している私も、最初に営業に配属された時はとにかく量をやりました。
そんな量で結果を出してきた人ほど、歳を重ねるごとに「このままでいいのか?」という悩みを持ちます。
無理のきいた20代から、体力も落ち、仕事以外にも大切なものができた30代では働き方を大きく変える必要があります。
そこで今回、営業の人にも役に立つ、マーケティングスキルを紹介します。
なぜ営業部とマーケティング部は仲が悪いのか
マーケティングスキルを紹介する、と言いましたが、今このページを離れようとした人、少し待ってください。
営業部とマーケティング部の仲が悪いのは重々承知しています。
なぜ営業部とマーケティング部は仲が悪いのか、色々あると思いますがよく聞くのは以下のやりとりでしょうか。
- 営業部:マーケティング部は理屈ばかりで現場を知らない。彼らの言う通りにしていたら売れるものも売れない。
- マーケティング部:営業部は戦略というものを全くわかっていない。もっと考えて行動してほしい。
これだけ見ると営業が全く戦略的ではないように見えますが、営業の勘と呼ばれるものの中にも、実践の中で積み上げられた論理や戦略が凝縮されています。意識しているか、意識していないかの差程度です。
では、何が決定的に違うのか、それは「時間軸」です。具体的には目の前の売上を取りに行く営業と、長期的な売上を取りに行くマーケティングの差です。
たったこれだけの差なのです。ここで何が言いたいかというと、これだけの差しかないのだから、マーケティングで使っているスキルは、営業でも役に立つことが必ずある、ということです。ちょっと時間軸を変えるだけですぐに営業に取り入れることができるのです。
営業にもマーケティングのスキルは必要
更にいうと、長期的な売上を目指すことは、営業にとっても非常に重要です。
毎月のノルマに苦しんでいるのは、短期的な売上を目指し過ぎているためです。少し視点を変えて、長期的な売上に目を向けるだけで、毎月のノルマに縛られない、余裕を持った働き方ができます。
また、普段の勘をしっかり論理立てて認識するきっかけにもなります。勘ではなく、しっかり論理として落とし込むことで、いつでも、どんな形でも使うことができるスキルになります。
この記事を読むとどうなるのか
この記事を読むことで、あなたは今よりも少ないアポ件数で、今よりも大きい成果を上げることができるようになります。
そのために必要なスキルとして、マーケティングスキルの中でも、「セグメンテーションスキル」に絞って紹介します。
この記事を読んでスキルを身につけ、実践すれば、あなたの営業効率は飛躍的に上がります。まだここからも記事は続きますが、ここで時間を使うことで、明日以降の営業時間が大きく削減できるため、先行投資だと思って読んでみてください!
セグメンテーションスキルを身につけるための4ステップ
セグメンテーションスキルを身につけるためには、以下を実践してみてください。
- セグメンテーションとは何かを知る
- 自分のお客様をセグメント分けしてみる
- これまで売れたお客様、売れなかったお客様をプロットする
- 意味のあるセグメントが切れるまで何度も切り直す
詳細は後述しますが、セグメンテーションスキルは知っているだけでは意味がありません。
実際の現場で使うことで習得ができる、現場の営業にぴったりのスキルなのです。
なぜセグメンテーションスキルなのか
数あるマーケティングスキルの中で、なぜセグメンテーションスキルなのか、現場で習得するのに適したスキル、ということ以外にも、今の時代だからこそ重要度が増した理由があります。
顧客リストに限りがある時代が終わりつつある
昔の営業は顧客リストや架電リストと呼ばれるものを利用して、そこに記載されたお客様にアプローチしていました。これは訪問営業では限られた範囲でしか営業ができないため、その範囲内のお客様をリストアップしていたのです。
ただ近年では、インターネットが発展し、SNSがプライベートで利用するものから、ビジネスでも活用するものに変化してきました。また昨今のリモートワークの影響で、営業すらもWEB会議に置き換わりつつあります。これらの流れから、営業がアプローチできる範囲が増え、営業の対象とするお客様が一気に増えました。
結果として、お客様リストを作ったとしても、全てのお客様と商談をすることはとてもじゃないができなくなったのです。
効率を上げるには、売りやすいお客様を見つける必要がある
今の時代は膨大なお客様から、自分の商品やサービスに興味がありそうな人をピックアップしてアプローチをする必要があります。
お客様リストを作成し、何も考えず上から順に接触をするのは、時間が足りないだけではなく非常に非効率です。
このお客様をピックアップする作業にセグメンテーションスキルが必要になります。よって効率を上げるためのスキル=セグメンテーションスキルとして、今回皆さんに習得してほしいと思っています。
具体的なスキルを身につけるまでの4ステップ
ここからは、具体的にどのようにしてセグメンテーションスキルを身につけるべきかご説明します。
セグメンテーションとは何かを知る
セグメンテーションとは、「ターゲットを抽出するために、市場や顧客を細分化すること」です。
基本的な方法としては、自分が設定した2軸の項目で市場を分類します。
この2軸というのも実はポイントで、1軸では2分割しか出来ず対象を絞り込むには弱いですし、逆に3軸以上になると分かりづらくなります。マーケティング部など、セグメントを切ることが仕事のような部署では、より複雑なものを考えることもあるかもしれませんが、営業の仕事はあくまでも現場のため、あまり複雑すぎては参考にし辛いです。
まずはシンプルに2軸でお客様を分けて考えることから始めてみましょう。
自分のお客様をセグメント分けしてみる
自分の業界いるお客様をセグメント分けしてみましょう。このセグメント分けを考えるときに一番大切なのは「仮説」です。
例えば、【会社規模×業種】で分けるとかは簡単ですよね。ただこの時、何の仮説も持っていないと、セグメントを分けても意味がありません。「会社規模が大きい事務職のお客様に、自社商品は売れるのではないか?」というような仮説があって初めて意味のあるセグメント分けになります。
また、この仮説がないと、正解のセグメント分けまで辿りつくことはないでしょう。セグメントの分け方は、本当に無限にあります。それを全て試す時間はないので、できるだけ最短で正解に辿り着くための「仮説」が必要なのです。
これまで売れたお客様、売れなかったお客様をプロットする
自分がこれまで接触したことがあるお客様を、作成したセグメントで分けてみます。この時以下の点に注意してください。
- 自分が考えたセグメントで分けることができる
- 売れた人、売れなかった人がそれぞれそれぞれ異なるセグメントにいる
それぞれ具体的には以下のようなポイントに気を付けてください。
自分が考えたセグメントで分けることができる
これは特に、初心者に注意していただきたいポイントになります。
例えば、【車を持っている×バーベーキューが好き】に当てはまる人が自分の商品を買ってくれているはずだ、と仮説を立てて、そのセグメントでお客様を分けるとします。この車を持っている、バーベキューが好き、という情報はどこから入手するのでしょうか?自分がリーチできない情報を使用したセグメントは、実際には利用できない机上の空論になってしまうので、避ける必要があります。
一方で注意したいのは、誰にでも知り得る情報で分けたセグメントは、全員が考えているため独自性は得にくいです。要するに、誰でも魅力的だとわかるお客様は多くの営業マンがアプローチしています。
少し応用的にはなりますが、自分しか知らない情報で分けるセグメントこそ、非常に強力な武器になります。
売れた人、売れなかった人がそれぞれそれぞれ異なるセグメントにいる
もし売れた人、売れなかった人が同じセグメントにいる場合、そのセグメント分けは効果的ではありません。
「ターゲットを抽出するために、市場や顧客を細分化すること」
このセグメンテーションの大原則を考えると理解できると思います。営業がセグメント分けをする目的は、魅力的な(売りやすい)お客様を見つけて、効率的な営業をすることです。
売りやすいお客様も、売りにくいお客様も存在するセグメントでは、営業の効率は上がりません。
意味のあるセグメントが切れるまで何度も切り直す
これは何かコツの説明ではなく、心構えの話になります。
意味のあるセグメントを一回で作ることはほぼ不可能です。こんな風に説明をしている私も日々試行錯誤の連続です。
一度できなくても諦めることなく、日々調整しながら進めてみてください。最初は非効率だと思うかもしれないですが、本当に有効なセグメントが見つかった時、あなたは毎月のノルマに苦しめられることなく、優れた成績を収めることができるようになります。それも運ではなく、しっかりとした論理で、です。
営業として成長をしていくために、ぜひこのスキルを身につけてください!
営業に自信が出たら取組むべきこと
営業は一つの会社で留まっていてはいけません。営業として本当に成功を掴むなら、転職or独立をするしかないです。
なぜこのような結論になるのかは、今後より具体的な記事で紹介しますが、そういった選択肢を頭に置いて、まずは結果を出せるように成長していきましょう!
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