この記事を読んで欲しい人
- 営業の将来性やキャリアについて悩んでいる人
- 独立を目指しているが、何のスキルを伸ばすべきか迷っている人
- 会社員で昇進をしたい人
この記事でわかること
この記事には以下の内容が詳しく書かれています。
- 営業職は出世に有利なのか、不利なのか
- 営業職では専門性を身に付けることが難しいのか
- 営業は独立や経営に向いているのか
営業に配属は出世に不利?それとも有利?
Mパパ社長、営業に配属されて5年ほど経つんですが、同期より昇進が遅くて、、、経理部や人事部の同期ばかりが昇進するんですが、営業は昇進に不利なんですか?
昇進スピードか、、、周りより遅れると、落ち込んじゃうよね。確かにキャリアのスタートダッシュは経理や人事が早いのは事実であることが多いんだ。ただ営業が昇進に不利、ということではないから、営業の将来性について説明するね。
皆さんの会社では、昇進スピードが速い部署、、遅い部署、というのはあるでしょうか。もちろん個人の資質による部分も多いと思います。しかしながら明らかに昇進が速い部署というのはないでしょうか?
実は非常に残念ながら部署によって昇進が速い、遅いというのは変わります。ただし、あくまでキャリアのスタート、前半部分では、という条件がつきます。
昇進スピードに差が出る理由
まず結論からですが、キャリアスタート時の昇進スピードは、経営者や経営層、それに次ぐ上位層と関わることの多さ、が関係してきます。
なぜなら、同じ会社で働いている若手の能力に大きな差が出るというケースはあまり多くないためです。もちろん若手のうちから血の滲むような努力をしていれば別ですが、そんな風土がある会社ではみんな努力するため、やはり差はつきにくいです。
よって誰かを昇進させる時、有利になるのは、昇進を決定する層(経営者や経営層)と仕事で関わっているか否かになります。若手の内に昇進をする場合、客観的に見て分かる・数字で語ることのできる実績が必要です。ただここで一緒に働いていれば、「〇〇君の仕事ぶりであれば問題ない」という、定性的な要素での判断をすることができるのです。
そして、この上位者と関わりが多いのが経理部や人事部といった、バックオフィス的な業務の方々なのです。なのでゾウ社員が持つ感覚は正しく、努力だけでは変えづらい現実なのです。
営業は昇進に不利なのか
ただし、長い目で見たときに、営業が不利かというとそんなことは全くありません。
まず第一に、多くの会社では一定の役職まではよほど問題がない限りは上がっていきます。先ほども説明したように、このある程度の役職までの昇進スピードは各部署によって異なります。
ではより高い役職者になるためにはどうするのか。それは圧倒的な実績が必要になります。
中には「社内政治」という要素や「運」という要素が必要だという人もいます。ただし社内政治はあくまで戦える武器(実績)があってこそですし、運とはその武器を手に入れるための一つの要素でしかないのです。
そしてこの圧倒的な実績を出すことができる仕事が「営業」なのです。
一方で、スタートダッシュができる経理や人事についてはいかがでしょうか?実はバックオフィス業務で圧倒的な数字を上げる、というのは至難の業です。バックオフィス業務では効率化を求められることが多いのですが、効率化は基本的には限界が存在するためです。
「うさぎとかめ」の話でいうと、人事や経理がうさぎ、営業がかめなのです。イメージ的には営業はうさぎで、人事や経理がかめ、だと思うのですが、昇進スピードで言えば逆になるのが面白いところです。
なので今営業で同期の昇進スピードで悩んでいる人は、諦めずコツコツやれば最終的には勝てる可能性が高いです。
営業では専門性が身に付かない?誤解される営業スキルについて
営業が将来的には上に行けるのは分かりました。ただそこまで行けるのは正直限られた人だと思います。自分はそんなレベルじゃないし、いざというときのためにもっと専門性のあるスキルを身につけたいんです。
営業は新卒の登竜門として配属されるし、汎用的なスキルが得られるからこそ、専門性はつかないと思われてるよね。ただ営業は極めると、汎用的に使うことができる「専門職」になるんだ。
営業では専門性がつかない、これもよく耳にする言葉だと思います。一言で専門性と言っても定義は色々ありそうですが、私は「簡単には身に付けることができず、経験が必要なスキル=専門性のあるスキル」と考えています。この定義だと、新人がよく営業に配属されたり、未経験歓迎!みたいな求人に営業が多いことから、営業=専門性がないと思われているのだと思います。しかし私の意見では営業=専門性があると思っています。よってここからはなぜ営業が専門職になるのか説明します。
営業は汎用的で専門的な最強のスキル
営業は汎用的でありながら、専門的でもある最強のスキルです。
ただし、それぞれ以下のような特徴があります。
- 営業の初歩的なスキル:汎用的なスキル。新卒が身につけるべきスキルも多い。
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- コミュニケーション能力
- 情報収集能力
- 強いメンタル
- 営業の上級者的なスキル:汎用的かつ、身につけるのが難しい専門的なスキル。
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- 課題発見、及び解決能力
- 利害関係調整力
- 顧客開拓力
このようにスキルのレベルによって、専門的か否かが変わります。例えば先日解説したSPIN営業は上級的スキルになります。
営業は新人が「登竜門」的に配属、言葉を選ばなければ「とりあえず入れておく」的に配属される部署です。これは初期スキルを身につけることで、その後の業務へスムーズに入ることを目的にしているのだと思います。
一方で上級者的なスキルはどうでしょうか?誰にでも簡単に身につけられるスキルではないことは分かっていただけると思います。営業のスキルを極めると、「お客様も気づいていないような課題を発見し、その課題を解決するためのコンサルアプローチもできる」という、どんな業界でも使える(汎用的)、かつ簡単には真似ができない(専門的)スキルにまで昇華させることができるのです。
不安定で変化の激しい世の中にこそ、営業スキルは最強の武器になる
でもやっぱり何か資格とかあった方がいいと思うんです。会社も安泰ではないし、もしもの時に何かないと不安で、、、、
資格をとって安心感を得たい人、確かに多いよね。資格自体は否定はしないけど、実は営業のスキルさえあれば、独立の選択肢だって現実的に取れるんだよ!だから最後はこの「営業の可能性」について説明するね。
世界中が変化の激しい環境になり、それは技術の発展と共に更に加速していくと予想されています。変化の時代の中で、人間の平均寿命は伸びていきますが、会社の平均寿命は逆に下がっていくことが考えられます。皆さんがお勤めの会社が、定年退職の日まで残っているかは分からないのです。
営業は汎用的で専門的なスキルだとお伝えしたことから分かるように、営業を極めれば転職市場での価値も高くなります。転職が怖くない安心感を得ることができる一方、それだといつまでも会社に依存する生活になります。
こんな他者依存の生活を変えるために「独立」を考えた時、多くの人は、クリエイティブな何かを作る人、または公認会計士など独占業務でサービスを提供する人、をイメージすると思います。
これらは間違いではないのですが、営業スキルは独立する際にも役立ち、他の選択肢に負けないくらい旨味のあるスキルだということをご説明します。
営業スキルだけで独立は可能
まずは大原則として、営業スキルだけで独立することは十分可能です。むしろ私は以下の理由から、このスキルが最も個人事業主としての独立には向いていると思います。
- 在庫を抱えるリスクがない
- 成果報酬型の営業であれば、収入は青天井
- 実績がなくても挑戦できる仕事が多い
それでは一つずつ説明します。
在庫を抱えるリスクがない
こちらはそのままの意味なのですが、商品は自分のクライアント(営業の契約をした会社)が持っているため、例え全く売れなかったとしてもお金を取られることはありません。
そして自分で在庫を抱えるリスクが無い=いくつか掛け持ちして営業をしても問題がないのです。
※時間固定で契約の場合は不可です。
よって売れそうな商品をいくつか契約しておき、会う人によって売る商品やサービスを変えることも可能です。
成果報酬型の営業であれば、収入は青天井
成果報酬型の営業であれば、自分が結果を上げたら上げた分だけ収入が増加します。加えて自分が必要な金額を稼いだ後は、営業として稼働せず、他のビジネスに取り組むことも可能です。
成果報酬なので売れない場合のリスクはありますが、上でも述べたように、リスクは稼げないだけです。その他お金を損することはありません。ノーリスクでハイリターンに挑戦することができる点もメリットだと思います。
実績がなくても挑戦できる仕事が多い
営業は成果報酬のため、クライアントからすると、売れなきゃお金を払わないだけなので、未経験でも可能な案件が非常に多いです。
特に今の時代は物が溢れている時代なので、それを売るために苦心している会社が多いため、営業としては非常に稼ぎやすい土壌が整っていると言えます。
営業スキルを活かした独立のデメリット
営業とWEBマーケ、ものを売るという点は同じです。ただ基本的に個人で最初から結果を上げやすいのは営業だと思っており、その理由から営業をお薦めしています。
ただそんな営業にも以下のようなデメリットがあります。
- 人と関わる機会が多い
- 働く場所が限定される
- 労働集約型ビジネスである
独立する際、人と関わらず、自由な場所で働きたいという方は多いと思います。ただ残念ながら営業ではそのような働き方は難しいです。場所については、リモート商談も増えているものの、営業は会話が必要なため、カフェでおしゃれに働く、というのには向いていません。
また労働集約型ビジネスなので、組織化する、WEBマーケに移行する、など少しずつ労働集約的側面を薄めていく努力は必要になります。※ずっとプレイヤーでいたい方もリスク分散のために取り組むべきです。
このようなデメリットはあるものの、営業スキルを使った独立はかなりおすすめなので、今営業の将来性やキャリアに悩んでいる人も、迷わず続けてほしいと思っています。
【ちなみにの話】経営者に営業出身が多いのはなぜ?
リクルートや光通信といった、営業会社出身の経営者は多いです。
様々な理由はあると思いますが、一番の理由は「一円稼ぐことの重みを知っていること」だと思います。
起業した際はこの一円を生み出すために果てしない努力が必要になります。そこに対する覚悟と、意地でも達成するというメンタルが他の職種に比べてずば抜けていることが理由だと思います。
この記事のまとめ
- 営業職はスタートダッシュは遅いが、最終的なキャリアは経営層に届く可能性が最も高い
- 極めた営業スキルは立派な専門スキル
- 営業スキルを身につければ独立も簡単
営業としてキャリアを伸ばしてくためには転職をすることがいちばんの近道です。詳しくは以下記事にまとめているので是非ご確認ください。
より具体的に、キャリアップ(転職)の準備をしたい方は、以下記事に詳しく記載しているので、是非ご活用ください。
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